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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-03-15 19:17:21.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~よみがえる王国(1/4)【グランゼドーラ配信クエスト ネタバレ注意】

 要救助者一名確保。私とジスカルドは、リゲル大臣からの依頼を受け、王国の抱えた細々とした問題を処理する日々を送っていた。
 本日の依頼は行き倒れた旅人の救助。そう難しい依頼ではない。
 どう道を間違えれば洞窟の最深部で「行き倒れる」ことになるのかは知らないが、周囲の魔物を蹴散らし、安全確保。後は教会に届けておしまいだ。
 死にかけた肉体を神父の祈りがよみがえらせ、一件落着となるだろう。謝礼は持ち金の半分と昔から決まっている。そして神父はこう囁くのだ。お帰り、世知辛い現世へ、と。

 だが、本日の相手は少々勝手が違った。
 意識を取り戻した男の第一声は「腹が減って動けない」だった。
 手持ちの食糧を差し出した私だったが、男は一切れ口に含むや否や、吐き出してしまった。
「何だこの味は! 食えたもんじゃない!」
 私とジスカルドは顔を見合わせた。すぐさまジスカルドが食料を分析したが、特に異常はなかった。
「カノック料理長のスペシャルランチを頼む」
 彼は私をレストランの給仕か何かと勘違いしているらしい。なかなかユニークな男だ。舌の肥えた行き倒れとは……
 思わず苦笑を浮かべそうになったが、次の瞬間、この台詞が別の事実を示唆するものであることに気づき、ハッと眉を寄せた。
 カノック料理長の料理なら、私も食べたことがある。実に……筆舌に尽くしがたい味だった。
 それもそのはず。食材となったのは魔力の塊、いかずちのたまに暗黒の樹木。とても人の食べるものではない。にも拘らず、城の人々は至福の表情でそれを味わっていたのだ。
 やはりあれが彼らの「燃料」なのか。思わぬ所で彼らの「出自」を意識することになってしまった。
 我々の助けた男はテグラムといい、この国ではなかなかの名士だったらしい。
 彼の生還に大臣は喜び、人々は活気づき、町長は人気を奪われて歯噛みしている。どうやらこの街に変化をもたらす男だったようだ。
 一方、我々は引き続きリゲル大臣の手伝いを続けていた。
 ほとんどは小さなトラブルの解決だったが、退屈はしなかった。いや、私の隣にいる青い金属の塊が、私を退屈させなかった。
 業務の中、キラーマシンのジスカルドはことあるごとに、人々に問いかけを発するのだった。
 例えば、こうだ。
 侍女のテリス嬢が自嘲的に呟く。
「私たちはあのエレベーターと同じく、目的に合わせて作られただけの存在なんです」
 すると彼はこう返す。
「私もそうですが、それは喜ばしいことではありませんか? 自分の存在意義が明確であるに越したことはありません」
 ある者はそこで言葉に詰まり、またある者は反論する。
「その目的も、もうなくなっちまったんだよ」
 ジスカルドは首を傾げてこう言うのだった。
「あなた方は自分に目的があることが悲しいのでしょうか? それとも、無いことが悲しいのでしょうか?」
 中には逆上して殴り掛かる者もいた。機械と一緒にするな、というわけだ。そんな時、ジスカルドは必死で逃げ回った。無論、彼らの脆弱な拳が頑丈なブルーメタルとぶつかり、傷つくのを恐れたためである。
「彼らの言動は全く合理的ではありません」
 キラーマシンは赤い目を曇らせてそう呟くのだった。私は軽く彼の肩を叩き、次の業務へ向かった。

 そんな中、異彩を放つ人物もいた。
 例えば件の料理長、カノック氏。彼はジスカルドの問いかけに大いに頷き、こう言った。
「俺は料理人だからな。料理を生き甲斐に生きていくだけよ。作り物だろうが何だろうが、関係ねえ。」
 そしてこんな言葉を発する者もいた。
「作り物って、そんなにショックなのかな」
 彼女は庭師ノーマン氏の孫娘、ノア。ジスカルドは全く同感です、と彼女に頷いた。
 目的意識に特化した男と、目的を持たない幼子の二人が、奇しくも同じ結論に至るとは。これだから人の心というのは面白い。
「そう、とても人間的です」
 ジスカルドの瞳が静かに点滅した。  余談ながら彼女はモノ作りが好きらしく、今回はウェディの民族衣装をモデルにした人形を作りたいと言い出した。いわゆるウェディ人形である。
 私は失笑を禁じ得なかった。
 裁縫というのは、ああ見えて難しいものだ。ましてぬいぐるみは初心者向きとは言い難く、作るのにはそれなりのコツがいる。私だってまだ作ったことがないのだ。
 一応、彼女の望み通りに針を貸し、モデルになってやったが、最初から上手くいくということは無いだろう。そう、誰だって失敗を重ねて…… 「できた!」
 と、彼女が明るく叫ぶ。なんと、目を疑う出来のぬいぐるみがそこに完成していた。
 ううむ、思わず唸る。私に同じものが作れるだろうか。疑わしい。この少女、類まれな才能の持ち主かもしれない。
 マスター・ユービアに紹介したい少女である。
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