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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-03-21 16:22:37.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~悪夢との戦い・序章(4/4)【夢現篇ネタバレ有・同盟戦なし】

 連合軍が古い灯台を取り囲む。普段は人気のないリャナの街道が、物々しい気配に包まれていた。
 一連の事件を追っていた我々魔法戦士団は、グランゼドーラからの急報を受け、この地に集結していた。
 これまでの作戦で我々は多くの悪夢団団員を捕えてきた。中には子供のころからダークドレアムこそが唯一の神と教えられて育った生粋の信者もいたが、ほとんどはそうではなかった。
 魔族の跳梁、大魔王の暗躍、不安定な時期には末法思想が流行るものだ。彼らの多くは過激教団に救いを求め、あるいはもの珍しさから興味本位で入団して抜け出られなくなった者達。そして一番多いのは行き場を無くした犯罪者達だった。
 典型的な過激教団の構成図、といった感想だ。
「そして、捕えた連中は末端の構成員にすぎん、とも言える」
 アーベルク団長はそう言った。下っ端をいくら捕えても事件は前進しない。本拠地を叩く必要があった。

 その本拠地に関する情報が団員の調査の結果でなく、他国からもたらされたのは、我々にとっては不覚なことだった。
 グランゼドーラのノガード兵士長によれば、悪夢団に脅され、協力を余儀なくされていた研究員が本拠地からの脱走に成功し、助けを求めてきたというのだ。
 かつてはグランゼドーラに仕えていたというその研究者、ユーリ博士がウェディであったことが、グランゼドーラと我々が連携をとるきっかけとなった。
 かくしてヴェリナード、グランゼドーラ両軍による最終作戦が決行される運びとなった。
 博士によれば、彼は肉体強化の薬を作らされていたという。悪夢団の構成員は何れも危険な相手だったが、なるほど、その薬の力か。
 こういう場合、同じ薬で強化されつつも洗脳を免れた勇気ある戦士が脱走し、異形の力を内に秘め、孤独な戦いを繰り広げるのがセオリーだと思うのだが……そうそうドラマチックにはいかないようだ。

 敵のアジトに連合軍が押し寄せる。バズレッドを名乗る首領は、真っ赤な鎧に仮面を纏った男だった。
 名前を聞いた時には、赤毛の猿が教団を率いているのかと冷や汗をかいたものだが……
 追い詰められた彼は博士の作った強化薬を自ら服用し、異形へと姿を変えた。
 強大な体躯、獅子の如き赤いたてがみ、四本足。かつてウェナ全土を恐怖に陥れた、あの暴君とよく似ていた。
 なるほど、ウェディに最強の魔獣を作れと言えば、こうもなるか。我々は一斉に剣を構えた。

 かつての暴君との戦いで、この手の魔獣との戦い方は皆が心得ていた。敵から距離を置き、動きをよく見ること。セオリー通りにやればいい。
 酒場で雇った冒険者たちは流石にそこまで気が回らず、壁際に追い詰められた挙句、雷で足を止められ、ジバルンバの直撃を受ける。かなりの窮地に立たされたものの、それでも壊滅には至らなかった。
 バズレッドは魔獣に変化した瞬間、暴走し、自分の部下を叩きのめしていた。思えばこれが彼の敗因となったのだ。
 これまでの悪夢団との戦いはいずれも厳しいものだったが、その原因は彼らが数に任せた戦法をとってきたことにあった。
 いかに強くとも、一匹の魔獣。私の目から見れば、一斉にジバルンバを唱えてきた団員達の方が、まだ怖い相手だった。
 ほどなくしてバズレッドは倒れた。
 紅衣の悪夢団はこれにて壊滅。事件は一件落着、というわけだ。

 それにしても……
 私は思う。
 伝説にその名を知られるダークドレアムは、常に尊大に構え、欲するものは力と戦いのみ、という純粋な戦闘神に見えた。
 邪悪ではあっても、信者たちを集めて自らの降臨を画策するような邪神とは思えなかった。
 それが何故、アストルティアに降臨しようとしたのか。今となってはどうでも良いことだが、少々気になる話である。

 事後調査として彼らのアジトを確認し、メモをとっている最中、背後からユーリ博士と、囚われていた彼の妻の声が聞こえてきた。
 聞けば、彼らには子供がいたらしい。
 我が子が邪教に利用されることを恐れた彼らは断腸の思いで子供を小舟に乗せ、海に流した。どこかで生き延びてくれることを祈って……
 カツン、と高い音が響いた。気が付けば、私の手元からペンが零れて床に落ちていた。
「どうした?」
 と、副団長。首を振って私は博士に向き直り、今後、何か困ったことがあれば力になると約束した。
 副団長は珍しいものを見る目で私の顔を見つめていた。  波の音が響く。レーンの村。
 かつてこの村に、一人の孤児がいた。
 両親の顔も知らないその孤児が一度だけ、おぼろげな記憶を語るのを聞いたことがある。
 子供のころ、大きな城に住んでいた気がする、と。
 その城には人間がたくさん暮らしていたそうだ。

 潮騒。私は花を一輪、海に投げた。
 波がさらっていった。
 それだけのことである。
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