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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-06-16 01:20:50.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~セレブな人々【ウェディングイベント、ややネタバレ有】

「シスター、そこで何を?」
「踊りで式を盛り上げているのです」

 シスター・リィトはこともなげにそう言った。どうやら、呪いをかけているようにしか見えない、という感想は言わない方がよさそうである……。

 ジュレットから船で数刻。さざ波とベルの音色に彩られた美しい孤島、ブルーマリッジ島。唯一の人工物である豪奢な教会は、婚礼を祝うためだけに使用される。
 ここで式を挙げることは、全ての若い男女の憧れだ……と、アストルティア通信の記者が片手間に書いたのであろう記事が言っていた……が、大抵の場合、その夢はさざ波に舞う泡の如く儚く消えていく。この島の神が祝福するのは、金持ちの結婚だけである。
 まさに選ばれた者のための結婚式場……
 ……その割には、島の名前から祝う気が全く感じれらないのが気になるところだが……まあ、深く追及してはいけないのだろう。  先日、ここで行われた結婚式も、実に豪勢なものだった。私も縁あって祝いの席に参加することになったのだが……
 正直なところ、私の興味は、新郎新婦以上に、招かれた客たちに注がれていた。
 何しろ、エルトナの名家の令嬢と、財界の新星の結婚式だ。集まった顔ぶれも、そうそうたるものである。

 まずはアストルティア商業組合の面々。財界の著名人と言えば彼らは外せない。おそらく新郎側のコネだろう。ドレスアップ屋のポポルだけ、姿が見当たらないのが気になったが……。
 組合の顔役、財界の女王、リーネ女史は妹のミーネ嬢を伴ってのご来場である。
 実を言うと私は、この姉妹が会話をするところを今まで見たことがなかった。いつも多忙な二人なので、当然のことではあるが……
 来賓席で仲睦まじく笑い合う二人の姿を見て、ホッとするものを感じたのは、私だけだろうか? 個人的には、今回最大の収穫だった。

 別の席にはエルトナの名士がずらりと並ぶ。こちらは恐らく新婦側のコネだろう。
 居並ぶエルフたちの中にハネツキ博士の顔を見つけた時には、私も少々驚いた。彼女はカミハルムイお抱えの研究者で、世俗には疎い学者タイプだと思っていたのだが……新婦の一族と個人的な繋がりでもあったのだろうか。なかなか興味深い人間関係である。
 私は久しぶりに会う博士と挨拶をかわし……彼女が私の顔を忘れていたことについては、この際、不問としよう……しばし談話を楽しんだ。

 その後、ちょっとした事件が起き、式は異様な盛り上がりを見せることになるのだが、それについての仔細は省く。詳しく知りたいならば、適当なゴシップ雑誌を買えば10倍ほど誇張した形で教えてくれるだろう。
 ま、なにはともあれ、ハッピーウェディング、ということである。
 そうそうたる顔ぶれの眼前で赤っ恥をかかされたシラナミ氏には少々気の毒な気もするが、まあ、自業自得といったところだろう。

 最後に、花嫁の一族についても触れておこう。

「私はあの男の心根も、娘の気持ちも見抜けなかったというわけか……」

 花嫁の父、レキ氏は自嘲的にそう呟いた。
 彼を、見る目のない人物だと笑うのはたやすいが、子の幸せを願う父親にとって、出戻りの娘に声をかけてきた"勝ち組"のシラナミは救いの神だったに違いない。溺れる者は藁をもつかみ、藁の中にはいつも罠。誰が彼を責められようか。
 その点、逞しいのは姉のサツキ嬢である。後から知ったことだが、どうやら彼女は最初から獲物を狙う獣の目でシラナミを見ていたらしい。
 彼女については、上の姉であるヤヨイの評が最も的確だろう。瓶底メガネからキラリと光る彼女の鑑定眼は折り紙付きだ。
 シラナミの本性が分かっていたなら、もっと穏便なやり方で断ることもできただろうに、サツキ嬢はこうして大舞台で相手の非を暴き、派手に打ち倒すことを選択した。しかも冒険者たちまで巻き込んで……。ちょっとしたヒーロー願望でもあるのではないだろうか。  それでいて、今、来客の相手をする彼女の姿は、慎ましく貞淑なエルトナデシコそのものなのだ。
 あの淑やかな微笑みの裏で、次の獲物でも物色しているのだろうか……?
「女は怖いな」
 ぼそりとつぶやく。
「そだねえ」
 ヤヨイが頷いた。
 こういう時、女を主張しないヤヨイのような女性は、ホッとする存在だ……という言い方は、彼女に失礼だろうか?
「んー?失礼って何が?」
 眼鏡をかけ直す。どうも、無用の気遣いだったらしい。  眠りっぱなしのフミツキ嬢といい、変わり者だらけの姉妹だが、ヤヨイによると、他にも姉妹はいるらしい。
「いずれ会えるかもね」
「いずれ、か」
 はたして何年後になることやら。その時、私はどんな旅をしているだろう。
 取り留めもない空想を共に空を見上げると、雲の間にベルの音が鳴り響いた。
 とりあえず、楽しみにしておくことにしよう。
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