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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-09-27 16:59:53.0 2015-09-27 22:41:27.0テーマ:その他

なりきり冒険日誌~大聖堂のある街【3.1新マップの写真有り】

 衛兵たちに守られた関所を超えると、聖都はすぐそこだった。
 大聖堂のある街、聖なる都。その響きから、私は上品で荘厳な空気が漂う大都会を想像していた。
 実際、街の入り口に限っては、その通りだった。  どんよりと渦巻く炎をかき分けるように、プロペラのような羽根を回す塔が頭上に見え隠れする。立ち並ぶ建造物は、ともすれば無骨な印象を与えがちな石造りだったが、全体的に丸みを帯びて洒落た雰囲気を醸し出していた。
 石畳を薄く色づいたタイルが彩る。通りを照らす街灯も塔と同じく緩やかに回転するプロペラを備えており、景色に心地よいアクセントを加えていた。
 酒場からは賑やかな声、少し離れた建物には聖印が掲げられており、どうやら教会のようだ。時に気ままに騒ぎ、時に神に祈りを捧げる人々。そして、それら全てを見下ろす大聖堂。
 どことなくレトロモダンな空気が漂う古い町並み。頭上と橋の下で燃え盛る暗い炎が台無しにしてはいるものの、元は、心の落ち着く上品な街だった違いない。

 だが、少し街の奥へと踏み入れば、必ずしもその印象がこの街の全てではないということが分かる。
 商店街と居住区にあたる街の南西部は、決して広くはない。所狭しと並べられたツボや木箱、狭い敷地に密集して建てられた建造物が印象的である。
 建物に圧迫されて細長く伸びる路地は立体的に交差し、複雑に入り組んだそれは迷路のような光景を町中に作り出す。
 立体通路を飛び下りて商店街へと繰り出す子供たちの姿が目に入った。
 入り口の上品さとは裏腹に、かなり雑然とした、しかし活気あふれる様子はどちらかと言えば下町情緒を感じさせ、"聖都"なる荘厳な響きとはいささかギャップがある。エジャルナのもう一つの姿、と言ったところだろうか。
 もっとも、その活気もどこか場当たり的で、街全体を暗い渦が包んでいる印象は否めない。あの炎のせいだ。炎の領界とはいえ、川を炎が流れる様は異常なものらしく、人々の顔には畏れと不安が見え隠れする。
 実際、溶鉱炉のような川の流れを見れば気分も滅入るというものだろう。街を見下ろす大聖堂さえ、その背後にある黒い炎のためにおどろおどろしい空気を漂わせているのだ。
 私は大聖堂に目を凝らし、しばし黙考した。

 この領界のことを知りたければ、あの大聖堂で話を聞くのが一番だろう。だが、彼らナドラガ教団がどんな性質を持つ集団なのか、未だわかっていない。何の知識もないままむやみに接近しては、一方的な知識を与えられるだけになる。彼らが与えたいと思う知識だけを。
 むしろ今の自由な立場でこの世界を確かめ、多少なりとも知識を得てから彼らと面会したい。特に一般大衆が教団をどう思っているのか、情報は集めておくべきだ。
 そんな思いが私を大聖堂から遠ざけていた。  私は商店街の小さな書店で地図を購入し、宿でじっくりと今後の行動方針を立てることにした。
 なお、宿と酒場にはやはり宿屋協会とダーマ神殿から人材が派遣されていた。アペカで十分驚いたので、もう驚かない。ただ呆れるだけだ。
 よそ者に簡単に仕事場所を提供してしまうとは、竜族はよほどお人好しが多いのか、あるいは彼らの交渉能力が人並み外れているのか。後者の確率が高そうだ。

 この町で買い求めた地図は私に少なからぬ失望をもたらした。どうやら我々は既に、炎の領界と呼ばれるこのエリアの半分以上を旅してきたらしいのだ。
 アペカとその周囲の荒野、そしてこのエジャルナで領界の半分以上を占める。後は小さな村と別の荒野が示されているのみ。新世界は思ったより狭かったらしい。アストルティアの一大陸にも満たない規模だ。
 狭い敷地に必要な施設を詰め込んだようなエジャルナのつくりも、この土地の狭さゆえだろうか。
 国らしきものは存在せず、王もいない。実質的に神官たちが支配階級であり、教主オルストフが君主といったところだろう。

 リルリラは同じ書店で買い求めた絵本を熱心に読んでいた。たかが絵本と侮るなかれ、この街の子供たちがどんな環境で育ったのか、ひいてはこの街の常識と大衆文化。それを知るには有力な手がかりだ。
 私も一冊を手に取り、流し読む。タイトルは、ドラゴンウォリアー、とあった。
 よくある英雄物語だ。邪神とその六人の手下を打ち倒し、世界を救うヒーローの冒険譚。
 ……不穏と言えば、不穏な話である。
 六人の手下。六柱神の器たち。異教の神を邪神と呼ぶことは歴史上、珍しくもない。
 窓辺から再び大聖堂を覗き込む。黒い炎が揺らめいた。やはり一旦、距離をおくべきか。

 私は地図と睨みあい、とりあえずはエジャルナの北西にある小さな村、マティルを目指すことにした。
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