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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2015-10-18 11:05:01.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~水鏡の映すもの(3)【ver3.1に関する記述有り】

 手持ち花火の噴射音が空しくこだまする。
 酷薄なる水鏡は、何もない場所に火を灯そうとする滑稽な男の姿をただ黙々と映し続けるのだった。
 ……沈黙。

「何をなさっているのですか?」

 突然、背後から声が響いた。聞き覚えのある声だ。振りかえると、女神官が怪訝な顔でこちらを眺めていた。背後には彼女の協力者らしき冒険者の姿もある。

「何もない所に火を向けたりして……一体どうなさったのですか、ミラージュさん」

 神官エステラは首を傾げた。
 途端に襲い来る羞恥心。コホンと咳払い。私は花火を踏み消した。

「いえ、この試練の突破方法について、一休みしながら考えていたところです」
「ああ、それなら」

 エステラは得意げにトーチを掲げた。オレンジ色の光を放つ炎がその先に灯っていた。……嫌な予感がした。

「この炎は聖鳥の炎。水の中でも消えることは無いのです」 
「あ、そう……」

 へなへなと肩から力が抜けていく。知恵を試す試練ではなかったのか。リドルとは一体……。虚脱した私の隣をさっと通り過ぎ、エステラはあっさりと燭台に火をともした。
 件のトビアス氏も駆け付け、その様子を認めると次の試練へと向かった。どちらが次の試練を突破するか勝負、とのことだ。
 彼は競争意識が強く自意識過剰も面が見られるが、ライバルの実力を認めないタイプの狭量な男ではないらしい。今は青臭いが、一皮むければ一角の人物に成長してくれそうだ。報告書の人物録に、一筆書き足しておくことにしよう。

 さて……。
 神官達は慌ただしく上層へと向かい、ひとり取り残された私は、水の中に揺らめくオレンジ色の輝きに照らされて溜息を漏らした。
 もはや興味を失ったのか、火の灯った水晶は目の前の景色を映すことすらやめてしまったようだ。

「ほら、後始末、後始末」

 リルリラは淡々と、花火の燃えカスを拾い集めていた。
 塔にはまだいくつかの試練が残されていたのだが、この後のことは長々とは語るまい。と、いうより、どれも力押しで解決するものばかりで、これといって語るべきことも無かったのだ。
 最後の試練はかなりの難関で、エステラ殿の供をしていた冒険者たちも苦戦を強いられていた。遅れて援護に駆け付けた私も、敵の変幻自在な戦法に翻弄されてしまった。
 問題は、フォースである。炎の理力を自在に操る敵の力は強大で、時に氷の理力すら、その炎にて完全に封じて見せた。盗賊が風の力をまとうウイングブロウで突破口を開いてくれたおかげで、私は氷から別のフォースに切り替えることを思いついたが、果たしてあれがいかなる術だったのか。真の正解は何だったのか。今となっては知る由もない。
 敵の火力もすさまじく、業炎に満たされた試練の間は、迂闊に動くことすらままならない危険な場所と化していた。僧侶二人の回復力と盗賊が得意とする足止め技のおかげで致命的な事態に陥る前に鎮火できたが、危うい勝利だったと言うべきだろう。

 だがこの日、一番の衝撃を私に与えたのは、彼の強さではない。
 試練の番人が口にした"主"の名。私はそれを知っていた。
 それまで私は、この塔の主はナドラガだと思っていた。挑戦者へ投げかけられた試練も、ナドラガ神によるものなのだと。
 だが……そうではなかった。
 もしや……?

 戦いの後、大聖堂に戻った我々に教主オルストフが語った言葉は、その疑惑を確信に変えた。
 教団の目的は悪しき力に封じられたナドラガ神の解放である。
 悪しき力。彼は間違いなくそう言った。
 だが、実際に業炎の聖塔で、彼の神へと続く道を封じていたのは……。
 エジャルナで見つけた絵本のタイトルが脳裏をよぎった。ドラゴンウォリアー。竜の神に選ばれた英雄と、邪神に仕える6人のしもべ。
 私は祝いの言葉もそこそこに大聖堂を後にした。
 かつて私は教団の動きを警戒していた。我々に敵対するものかもしれないと。
 最近ではエステラ殿やオルストフ氏の協力的な態度に、その疑念も薄れかけていた。そうであってくれればよかった。だが……

「人と竜と、か」

 私はソーラドーラの背を撫で、独り言ちた。
 ヴェリナードへの報告書には、未だ警戒を解くべからず、と書き足しておくことにしよう。
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