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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2016-04-29 22:17:40.0 テーマ:その他

氷の領界探索記~氷魔との戦い~その1【なりきり日誌・注:ver3.2ネタバレ注意】

◆                                                                    ◆

 金属の隙間から白い蒸気を上げて、からくり人形は動きを止めた。私はまだ盾を構えたまま、正面からそれとにらみ合っていた。
 冷たい空気の中、耳鳴りがするほどの静寂が訪れた。
 やがて、鈍い金属音が響き、機械兵士は倒れ伏す。
 なおも剣を握りしめたまま、私はその周囲をゆっくりと旋回した。赤く輝くカラーシグナル……冷徹な意思を宿すマシーンの瞳が点滅を速め、小さな破裂音と共に消えた。
 完全なる機能停止を確認し、私はようやく剣を下ろした。
 背後で何かが倒れるような音がした。振りかえれば、仲間たちが疲労困憊の様子で床に座り込んでいた。
 栄えある勝利者の姿にしては、やけにみっともない。息も絶え絶えで、勝ち名乗りを受けることもできまい。
 もっとも、私も似たようなものだ。今回ばかりは、見栄を張る余裕もない。
 私は倒れ伏した二人の守護者の間に大の字になって寝転がり、大きく息を吐き出した。
 全く、恐ろしい試練だった。

 氷の塔を守る守護者、氷魔フィルグレアとの戦いは苛烈を極めた。こうして勝利を得るまで、何度挑んだことやらだ。
 その全てをここに書き記せば、あまりに冗長な報告になるだろう。
 故に、今、うしろで座り込んでいる仲間達のことに話題を絞って、かいつまんで話すことにしよう。  もう一歩も歩けないとばかりに氷の床に寝転んだ僧侶はエルフのリルリラ。私の相棒で、よく旅を助けてくれるが、僧侶としての腕前は超一流には程遠い。彼女より有能な僧侶は、酒場に行けばゴマンといるだろう。
 にもかかわらず彼女を連れてきたのは、単に気心が知れているからというだけではない。
 敵が強ければ強いほど、それにあわせた装備がものを言うこの世界。彼女は私の助言に従い、達人のオーブや装備を調整している。酒場の冒険者達ではこうはいかない。
 対氷魔に特化した装備に身を包む彼女は貴重な存在だったのだ。

 既にその隣ですやすやと寝息を上げ始めたドラキーのラッキィも似たようなもので、対氷魔用の装備を新たに購入しての参戦である。
 彼の役割は周囲の術師への援護、マダンテの強化、そして蘇生など多岐にわたる。状況によって……具体的には、フォースブレイクが効いたかどうかによって……流星呼びとドルモーアを使い分ける器用さもなかなかのものだった。

 一人、この激戦にも関わらず静かにたたずむのはナドラガの神官。エステラ殿だ。
 彼女の闘法は我々の誰とも似ていない、しかし見覚えのあるものだった。もし、あれがナドラガ教団独自の闘法なのだとしたら、一つの疑惑が成り立つのだが……
 ま、それは置いておこう。いずれわかることだ。もちろん、ヴェリナードへの報告書にはしっかりと記録させてもらうが。
 ともあれ、彼女の存在はこの戦いにおいて重要なものだった。
 当初はその秘術の性質が理解できず、漫然とした戦いを演じてしまったものだが、敵の足止めが秘術完遂には不可欠と理解して以降、私は可能な限り前に出て敵の動きを阻害することに務めた。魔法戦士の私は壁役としてはかなり頼りない部類に入るが、野放しにするよりは大分マシである。

 そして隊列の最後方、杖に体を預けて肩で息をしているのは酒場で雇った魔法使いである。
 魔法戦士が組む相手としては異例の人選と言えるだろう。
 だが、敵が幻惑の術を使うこと、あらゆる理力を軽減するためフォースが実質的に封じられていることから私は戦士や武闘家とのタッグを断念。こちらに切り替えた。
 驚くべきことに、対火防御に阻まれてなお、メラゾーマの呪文はバトルマスターの連撃に匹敵する威力を発揮していた。
 フォースブレイクやエステラ殿の秘術で敵が弱体化すれば、その火力は倍増……否、それ以上になる。敵から離れて戦う関係上、余計な攻撃に巻き込まれることも少なく、おまけにラッキィは魔法使いを援護するのに最適の技を持っている。
 どうも、戦士たちの立場がないような気もするが……今回は魔法の力に感謝、といったところだろうか。

 これが試練を突破したメンバーの顔触れである。
 この構成に辿り着いてからは、それまでの苦戦が嘘のように、僅か2回の挑戦で勝利を得た。
 逆に言えば、この構成に辿り着くまでが長かったのだが、その話は割愛する。
 あと一歩で倒せるはず、という間違った思い込みが、私を誤った構成による無謀な挑戦に駆り立て、苦戦を助長した、とだけ言っておこう。
 赤いシグナルはあと一息のサインではない。真の戦闘開始を告げる危険信号なのだ。

 さて、最後に私自身の戦いについても、触れておくことにしよう。
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