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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2016-07-30 15:43:36.0 テーマ:その他

楽園と少年(1)~なりきり冒険日誌【注:ver3.3のストーリーに関する記述有り】

 ピコピコと、奇妙にレトロな電子音が響き、飾り気のない楕円形ボディの表面でいくつかのシグナルが無機質に点滅した。
 金属質なカーキ色のボディはやや薄汚れていたが、ライトグリーンに光る双眸は輝きを失っていない。
 彼の名はQ484。この地の管理端末を名乗るロボットである。
 硬質な音を立てて地を這うキャタピラーは意外に機敏な動きで重金属ボディを走らせる。
 重さを感じさせる鋭いカーブ。小柄な機体を傾かせつつ、大理石のように磨かれた床の上を走っていく。
 その後を、子犬のようについていく影が一つ。
 青い顔に黒い角は竜族の証、きらりと光る大きな眼鏡は知性と背伸びの証である。

「あまり私から離れるなよ、サジェ」

 私は一人と一体を追いかけながら声をかけた。
 少年は、振り返りもしなかった。
 やれやれ、嫌われたものだ。私は帽子を深くかぶり直した。  吹き抜ける風に、羽根帽子が揺れる。遠くから、機械の駆動音が絶え間なく響く。
 "楽園"は空を突き上げるように建てられた複数の塔と、その塔を円環状に連結する橋によって形作られた古代の空中都市だった。
 我々が立っているのは、その連結橋の上だ。眼下には霧のような雲が漂い、遠くには切り立った峰の数々が広がる。
 周囲にはきらりと光る金の円環。磨き抜かれた大理石のように美しい床、各所に見受けられる幾何学模様。そして無人の地を闊歩するロボットたち。
 超古代文明の遺産といった趣である。

 我々がこの楽園に辿り着いて、既に数日が経過していた。
 あの悪魔達と冒険者達との戦いは、我々の乱入により、水が流れ落ちるように呆気なく幕を閉じた。
 もっとも、悪魔と戦っていたのは"解放者"の名で呼ばれる名うての冒険者たちである。我々の加勢がなくとも結果は同じだったに違いない。
 件の少年、サジェにも怪我は無く、まずは一安心というわけだ。

 悪魔たちが楽園を襲った理由は依然、謎のままである。ただ、彼らは自らをこう名乗った。
 邪悪なる意思のしもべ、と。
 以前も感じたことだが、他人からそう呼ばれるならともかく、自ら邪悪を名乗るというのは、一体どういう心境なのだろうか。
 傍らに立つ鋼鉄製の友人に意見を求めると、彼はモノアイをぐるりと巡らせた。

「いくつかのケースが考えられるでしょうね。相手を威圧するためにあえてそう名乗っている場合。単に固有名詞として名乗っているだけの場合。そして」
「そして?」
「相手からその名前で認識されること自体が目的である場合です」
「フム……」

 思えば、その名前を初めて聞いたのはナドラガ教団からだった。彼らは我々の同胞が連れ去られたと聞くや否や、すぐさまその名を出したのだ。
 そこに、何らかの意図があったのかどうか……。
 あの管理端末、Q484と出会ったのは、そんなその取り留めも無い思索にふけっていた時だった。

 Q484はぶっきらぼうな電子音で、我々に多くの情報を与えてくれた。
 自分がこの楽園の管理者であること。月は正式名称を領界浄化装置といい、領界から毒を消し去るために造られた装置であること。
 そして月の修復のため、サルファバリンなる物質が必要であること。
 解放者殿は早速サルファバリン探索のために楽園を旅立っていった。
 サジェはここで解放者を待ちながら月やQ484について調査を行うそうだ。我々はその護衛としてここに残ることになった。
 あの悪魔が再び襲ってくる気配も無く、ここ数日の空中都市は平穏そのものである。
 とはいえ、この任務は決して容易いものではなかった。
 優等生から問題児まで、あの年頃の少年が共通して嫌うものがある。
 それは、過保護な大人の干渉である。
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