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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2016-12-18 23:45:55.0 テーマ:その他

にゃんにゃんバトンなるもの

 ある日のこと。
 海底都市ルシュカに滞在する私の元に一通の手紙が届いた。差出人は冒険者として同じチームに所属しているほむ女史である。
 文面には"にゃんにゃんバトン"なる奇妙な言葉と共にいくつかの質問が記されていた。どうやら何かのバトンを渡されたらしい。 
 だが、にゃんにゃんバトンとは一体何だろう。聞いたことのない言葉だ。
 頭を悩ませていると、一匹のネコと目が合った。

「ニャ?」

 猫魔道のニャルベルトはネコ目をぱちくりと瞬かせ、首をかしげた。
 ウム、これだ。これに違いない。これにしよう。 ◆質問1:  名前の由来

「ニャ? 吾輩が答えるのニャ?」

 そうだ。にゃんにゃんバトンだからな。そういうことに違いない。さあ答えてくれ。

「ニャー……吾輩の名前は……大昔の英雄からとったのニャ!」

 ほう、それは初耳だな。どんな人物だったんだ?

「どっかの公爵の息子で、左利き専用の神の剣を振り回したり、ハルベルトで必殺衝したりして邪神と戦ったらしいのニャ」

 公子という身分の割には随分勇ましいな。さすがは英雄といったところか。

「ニャー……でも最近の研究では背中に羽が生えてたとか、実は右利きだったとかいう説もあるらしいニャー」

 そ、そうなのか?

「吾輩、あの英雄の見た目に関しては、昔の伝説の方がお気に入りだニャー……」

 溜息と共に気泡が一つ舞い上がる。どうやら猫の世界にもいろいろあるようだ。 ◆質問2:生まれ変わったらなりたい種族

「ニャッ!? そんなの、同じ猫魔族に決まってるニャー!」

 まあ、そうだとは思ったぞ。

「吾輩、誇り高き猫魔族だからニャ。何度生まれ変わっても同じだニャ」

 しかし猫魔族にも色々あるだろう。他の猫魔族ならどうなんだ?

「ン~~~~。ダークペルシャの、あのシュっとした感じはちょっと憧れるニャ~」

 シュっとした……?

「ベンガルクーンも割とクールでいいかもニャ。でもジャガーメイジは芋っぽいから勘弁ニャ」

 私には違いが判らんのだが。ジャガーメージはそんなに芋っぽいのか?

「ニャーーッ!! もう話にならんニャーー!! あんな真っ赤な服着てるニャんて、センス最悪ニャ! 信じられんニャー!」

 ……それは私に対するあてつけのつもりか……?


◆質問3:今はまっていることは

「そうだニャー……水泳かニャ」

 ……水の領界まで連れてきておいてこんなことを言うのはなんだが……猫は泳げないんじゃあないのか?

「吾輩をただの猫と一緒にするニャ! 最近ではこんなことまでできるのニャ!」

 こ、これは…… 「吾輩が最近習得した立ち泳ぎニャ」

 と、いうより完全に水中を歩いているように見えるが。どうやっているんだ……?

「それは企業秘密ニャ」




◆質問4:住宅村で何してるの


「……主に留守番かニャ……」

 …………。
「来る日も来る日も家の前で待ちぼうけ……」

 …………。

「いい加減飽きたのニャーーーー!!!」

 ええい、だから今回は領界探索につれてきてやっただろうが!

「まだまだ足りんのニャーー!! 旅が! バトルが吾輩を呼んでいるのニャー!!」

 今度魔物同盟バトルがあるそうだから、そっちを楽しみにしておけ。

「ホントだニャ!? またあのトカゲとかコウモリに出番取られニャいだろーニャ!?」

 それはお前次第。腕を磨いておけ!

_____________________


 と、いうわけで……
 とりあえずにゃんにゃんバトンはこれでいいだろう。いまだにどういうバトンかはわからんが、これていいことにしよう。

 さて、バトンの渡し先だが……
 確かチームリーダーのザラターン氏が猫を飼っていた筈だ。受け取るかどうかは任すが、とりあえず手紙を送っておこう。

「ミラージュ、案内役の人、来たよ」

 エルフのリルリラが私を呼んでいる。今日も今日とて、領界調査が始まる。
 私は水圧で重くなったドアを開け、階段を泳ぎ降りていった。
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