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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-05-18 23:27:05.0 テーマ:その他

遠雷~なりきり冒険日誌

○月×日。遠雷、いまだやまず。
 ミカヅチマルの荒々しい嘶きが雷鳴と重なった。
 その後を、蹄の音と風の鳴く声が追いかけるように流れていく。
 足元にはむき出しの岩に短い草だけが生えた不毛の大地が延々と広がる。
 岩肌から突き出した金属質の突起は避雷針のように雷を引き寄せ、そのたびに私の視界は白く染まった。
 周囲には雲のように気流が渦巻き、その気流の中心にぽっかりとあいた穴のような青空が私の頭上に広がっていた。
 ここはナドラガンド最後の領域、嵐の領界。
 私はミカヅチマルの背にまたがり、その荒野を駆け抜けていった。  あの日、夜を徹してルシュカまで逃げおおせた我々は、明くる朝、エジャルナの動乱が予想以上に大きな混乱を各地にもたらしたことを知った。
 ナドラガンド各地に駐屯していた教団兵は浮足立ち、ルシュカの聖塔を占拠していた兵たちすらこれを放棄、退却するに至った。
 どうやら我々の企てた密会など、その裏で進められていた陰謀に比べれば児戯にも等しいものだったらしい。

 カシャル教団はこの機を逃さず塔を奪還。塔の設備を使い、ヒューザと、かつて解放者の名で呼ばれた手練れの冒険者を嵐の領界へと送り込んだ。
 我々も彼らの後を追い、こうして嵐の領界へとやってきたというわけである。

 絶え間なく風が渦巻く。嵐の空を眺めていると、あの日の黒渦が脳裏に浮かぶ。
 轟く稲光の狭間に、煉獄鳥の影を探している自分を見つけて苦笑する。
 遠雷。
 あの日、エジャルナで何が起きたのか。今となっては見当もつかない。
 捻じれた疑問符を胸に抱えたまま、前に進むだけだ。

 黒光りするミカヅチマルの巨躯が風を切って走る。宙に浮く巨岩も、それを繋ぐ昇降機代わりの気流も、我々を驚かすにはあたらなかった。
 長いこと、不可思議な世界を旅してきた我々である。
 炎の川が流れる荒野。蛍光色のオーロラが見下ろす氷原。輝く胞子と魚の骨が宙を泳ぐ地下世界。そしてタイやヒラメの舞い踊る海底都市。
 これらに比べれば、この領界は幾分まともとさえ思える。そもそもナドラガンド自体が天に浮かぶ浮遊大陸だったのだから、岩が浮いていることぐらいは当然ではないか。
 この荒んだ風と雷鳴にさえ耳をふさげば、ナドラガンドの本来の姿を最も保持しているのが、この嵐の領界なのかもしれなかった。
 荒い岩肌をひと砕きもぎ取り、掌に載せると、砂のように軽い。手首を返すと岩は綿のようにゆっくりと足元に落ちていった。

 我々は山間の道をたどり、北へ北へと歩を進めた。
 我々に確たる目的地があるわけではない。だが、これまでの経験に照らし合わせれば、この世界にも神々が建立した聖なる塔があるはずだった。まずは、それを探すことだ。
 規則的な蹄の音が荒ぶる風の音をかき分ける。私の後ろにはエルフの僧侶リルリラ、そして二匹のドラゴンキッズ、ソーラドーラとルナルドーラが続き、酒場で雇った盗賊の男がしんがりを固める。
 風に乗って巨岩を乗り継ぎ、谷間の洞穴を抜けたところで、我々は二つのものと遭遇した。
 一つは探し求めていた聖塔。拍子抜けするほどあっさりと、それは我々の前に姿を現した。
 そしていま一つは、我々と聖塔の間を遮るように立ちふさがった金色の影。それはゆっくりとこちら振り向くと、首を斜めに捻り、彼の足元に現れた小さな来訪者たちを興味深げに見下ろしていた。
 金鱗が稲光に輝き、巨大な翼が雲を裂く。
 ミカヅチマルが足を止め、警戒の声を上げた。低く嘶く巨馬を尻目に、ドラゴンキッズが静かに歩み出る。
 空に浮く大地がズシリと揺れた。
 グレイトドラゴンは一歩足を踏み出すと、鋭く雄たけびを上げた。
 挑発的な笑みが、その口元に浮かんだように見えた。
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