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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-10-29 15:55:41.0 テーマ:その他

魔法戦士、蜂の群れに挑む(2)~なりきり冒険日誌

 構えた盾の向こうから、背筋を凍らす剣呑な羽音が近づいてくる。
 紅蓮のクイーンビー。
 炎神ガズバランの眷属にして、集団戦を得意とする殺人蜂の女王である。  部下の働き蜂ともども、即効性の劇毒と遅行性の神経毒を巧みに使い分ける曲者だが、たとえ毒に頼らずとも、その尾針の一刺しは充分な殺傷力を持つ。
 それが数限りなく四方八方から襲いかかってくるのだ。かなりの強敵と言えた。
 どんな屈強な戦士といえども、無策で突っ込んでは無事では済まない。最低限、猛毒と即死毒への対抗装備を揃えた上で、無限に湧いて出る援軍蜂を素早く始末するための構成が必要となる。
 酒場の名簿とにらみ合うことしばらく。
 最初に私が選んだのは戦士二人に僧侶、そして魔法戦士の私という速攻重視のオーソドックスな構成だった。
 戦士二人と私で援軍を素早く倒し続ければ、しょせん孤立した女王一人、いかに暴れ狂おうともどうということはない。程なくして勝利は訪れる。
 ……はずだった。

 ホバリングする蜂の羽音がぶんぶんと耳にこだまする。
 私の目論見をものの見事に打ち砕いたのは、上空から襲い来る無数の働き蜂だった。  戦士の斧が、魔法戦士の剣が、空を舞う蜂の編隊に翻弄される。一薙ぎで砕けるかに思えた彼らの身体は意外なほど頑強だった。
 殲滅に手間取る。被害は増大する。そしてなんとか倒したそばから、また次の援軍が現れる。
 その攻勢を支えるのは、女王蜂の的確な援護であった。凍てつく波動がバイキルトの魔法を打ち消し、僧侶の援護をも妨害する。右往左往する仲間たちに、女王蜂の一刺しが襲い掛かった。技ではなく、力。全身を伸縮させて放つ女王蜂の一突きが、錐の鋭さで鎧を貫く。阿鼻叫喚。
 パーティが壊滅するまで、さほどの時間はかからなかった。

 何度かの挑戦と失敗。私は出直しを余儀なくされた。
 己の敗北を見つめ、原因を分析する。いつもの作業だ。
 雇った戦士たちは非常に優秀な人材だったが、何故かチャージタックルに固執する習性があった。集団戦では一匹二匹を足止めするより、殲滅に専念してほしいのだが……思うようには動いてくれないのが他人というものである。
 とはいえ、悲観するには早すぎる。戦士達の習性に嘆くより、敵の習性に注目してみよう。敵を知り、己を知れば光明も見えるはずだ。
 こうして、私はエピステーサ丘陵を訪れた。蜂たちの習性を観察するためである。
 そこで私はいくつもの興味深い事実を学ぶことになった。
 例えば……

「蜜を運んできた時点では、まだそれはただの花の蜜。ハチミツじゃあないんですねぇ。翅で仰いで少しずつ糖度を上げていき、時間をかけて美味しいハチミツへと……」
「いや、養蜂家になるつもりはないんだが……」

 ま、雑学はさておき……
 働き蜂たちは実に見上げた忠誠心の持ち主で、女王蜂のために命がけで戦う習性を持つ。これは比喩ではない。文字通り、彼らの渾身の一撃は命と引き換えなのである。
 私も女王陛下に仕える身。その忠誠心は見習いたいところだが、部下に特攻を命じるような主君の下では働きたくないものである。

「いやぁ、あれでウチの女王にも優しいトコがあるんですよ」
「そうなのか……?」

 ま、それはさておき……彼らの一生は短い。こちらから手を出さずとも、いずれ倒れる運命だ。
 ならば求められるのは殲滅力より耐久力。逆転の発想。
 私は冒険者の酒場を通し、僧侶3名を呼び寄せた。とにかく回復、蘇生に務めてもらい、私一人が働き蜂を無視して女王蜂を攻撃し続ける作戦である。
 敵の習性を利用した、完璧な作戦……の、はずだったのだが……。

 私の作戦を阻んだのは、またも女王蜂の凍てつく波動だった。
 僧侶の耐久力は聖女の守り、天使の守りに依存するところが大きい。それを一気にはぎ取られ、丸腰となった僧侶たちに蜂の群れが襲い掛かる。蜂の主従の見事なコンビネーションを前に、鉄壁と思われた陣形はあっさりと突破されたのであった。
「獰猛すぎるんじゃあないか? 君らの女王陛下は」
「いやいや女王様が本気で怒ったらこのくらいじゃ済まねえッスよ」

 なんとも恐ろしい女王陛下である。

「お前もよくやるニャー」

 家では猫がゴロゴロと床を転がる。彼も猫島の女王に仕える身なのだが、蜂たちとはえらい違いである。

「キャット・マンマー様はそんニャ無茶ぶり、しニャいからニャ」

 潮風に尻尾を揺らして、実にいいご身分である。
 ま、猫のことは放っておこう。考えるべきは女王蜂への対処法だ。
 火力重視も駄目、防御重視でも駄目となれば、後は搦め手でなんとかするしかないのだが……

「……ン?」
「ニャ?」

 猫と目が合った。
 何か、忘れているような気がする。
 この猫の、得意技は……。
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