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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-12-10 23:32:22.0 2017-12-11 13:30:04.0テーマ:その他

総帥Mの思惑と記録員Mの深読み ~なりきり冒険日誌

 小気味良い音を立ててペン先が報告書に文字を刻む。連戦の疲労と傷の名残がチクリと腕を刺すが、それでも筆は軽かった。
 防衛軍の戦いに参加して約半月。私はようやく敵将討伐に成功したのである。

 初参戦のニューフェイスから泣く子も黙るレッドショルダーまで、交流のある冒険者達と共に手を変え策を変え、メンバーも入れ代わり立ち代わりとなり……十人十色の同盟軍が、ついに大物を撃破する。
 近年に見られなかった戦いだ。その充実感が私に筆を取らせていた。  数々の戦いの中には、敗北もあった。だが戦歴を重ねれば重ねるほど、敗北を経験することも必然である。防衛軍の誰もがそれを理解している。だから、こだわることなくまた次の戦いに身を投じるのだ。
 ……ま、敗北した防衛軍に代わって後詰の部隊を送る総帥Mの苦労はさておくとしよう。

 私の筆を躍らせるのは勝利の高揚だけではない。各軍団の持つ戦術的な個性も私にとって非常に興味深いものだった。
 とある高名な軍師が言った。組織の鍵は副将が握る、と。魔物の軍団においても然り。
 一騎当千の力をもって戦場を制圧する"獅子王"。逆に何体倒されようと数の暴力で黙々と進軍し続ける"岩山"。その中間にあたる特攻機兵。
 彼らこそが軍団の個性を決定づける存在と言えるだろう。特徴が明らかになるにつれ、分析すること自体が楽しくなっていく。これは私の悪癖である。

 彼らが単なる自然発生の魔物でないこともわかってきた。機械兵の群れである鉄機兵団はもとより、他の軍団にも意図的に生み出されたと思しき合成獣、人造兵の類が多い。
 彼らの背後にいるのは、噂に聞く魔界の者達なのか。それとも……
 私にとっては思い出したくない、しかし忘れがたい名前が脳裏によみがえる。
 魔物商人。人の身でありながら魔獣を従え、戦闘向けに強化改造を施し、商品として各地の非合法武装勢力に売りつける男たちだ。
 我々魔法戦士団とも幾度となく剣を交え、多大な犠牲も生んだ。いわば宿敵である。
 最近は随分と大人しくなったように思っていたのだが、もし、この件に彼らが関わっているとすれば……。魔法戦士の私にとって、防衛軍への参加はより大きな意味を持つことになる。

 とはいえ、それもまだ邪推の域を出ない。
 とりあえずは新しい戦いに力を振るい、仲間たちとの勝利に杯を交わす。その過程を存分に楽しませて貰っている。
 広報用に戦場の様子をレポートするのが記録員としての私の任務だったが、もはやそれはおまけになりつつある……と言うと上司に怒られそうなので黙っておくが。
「どうやら我々の狙いは当たりつつあるようだな」

 穏やかな表情に鋭い光をにじませ、呵呵と笑うのはメ……総帥M。
 公は冒険者が任務に参加しやすいよう、様々な仕掛けを行ったと聞いている。防衛軍における階級を表わす"実績"のシステムもその一つだ。
 条件を満たすことで階級が上がっていく仕組みなのだが、別段、階級を上げなくても任務に支障はない。貰える報酬が増えるわけでもなく、はっきり言えば自己満足に過ぎないのだが……自己満足こそは冒険者の原動力である。
 この実績の多くが、"特定の職業での参戦"となっている。
 当初、私はこの方針にやや懐疑的だった。私はあくまで魔法戦士……一つの職業を貫くタイプだからだ。
 だが、何度か通ってみて事情が分かってきた。

 冒険者とは自由なようでいて、不自由な存在である。いくつもの不文律が彼らの中に存在し、多くはそれに流される。効率、安定といった言葉には特に弱い。
 放っておけば防衛軍の中にもその不文律がはびこり、特定の……"効率的"で"安定"する職業以外はお断りの風潮が蔓延していただろう。
 だがこの"実績"の存在ゆえ、戦場には様々な職業が入り乱れることとなる。
 奇妙なことに"効率"を重視する冒険者ほど見栄っ張りで、自己満足の称号を手にしたがる傾向にある。階級の高いベテラン冒険者ほど、様々な職業で防衛軍に挑んだ経験を持つ、というわけだ。
 そんな彼らが、特定の職業だけで参戦することを他人に強要するわけにはいかない。それは自分を否定することになる。
 故にベテランほど寛容である。すべからく、そうならざるをえない。その裏で、私のように一つの職業を専門とする冒険者は、仮に自分の職業が"最適解"を外れていたとしても、安心して隊列に紛れ込めるというわけだ。
 気づかぬうちにシステムで絡めとり、自ずと快適な環境が生まれるように仕向ける……総帥Mの手練手管に舌を巻く思いである。流石はヴェリナードの政務を影で支えてきたお方。そう、組織の鍵を握るのは副将なのだ。

「何のことかね? ワシは総帥M。それ以上でもそれ以下でもないぞ」

 アイマスクがきらりと光る。どこまで本気なのやら、である。
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