目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

ミラージュの冒険日誌

2018-06-18 22:58:39.0 テーマ:モンスター・ボス討伐

魔法戦士、聖守護者の闘戦記に挑む(4)

 風が形を成したかと思うと、キラーパンサーは大きく顎を開き、空をかみ砕いた。風斬り音が響く。空振りか? 否!
 牙が火花を散らし、それが爆発的に広がっていく。火花は稲光となり、獣魔を貫く。赤黒の毛皮から焦げ臭いにおいが漂った。隣にいた骸魔もただでは済まない。甲冑のように組み替えられた骨の節々が震える。
 召雷の術。キラーパンサーはただの獣ではない。内に秘めた魔術的資質は、並の魔法使い以上だろう。

 怒り狂った骸魔が力任せに拳を叩きつける。アラモはそれに耐えられない。あっさりと地を舐める。耐久力の低さは彼らの弱点だ。
 だが、どんな体力自慢でも一撃で叩き伏せられるこの戦いにおいて、それは弱点の内に入らない。カカロンがすぐさま蘇生にかかる。跳ね起きたキラーパンサーは即座に臨戦態勢を整え、素早く稲妻を放った。
 日に千里を駆ける俊足。魔物特有の迷いのない行動。蘇生から攻撃再開まで、全くタイムラグを感じさせない。
 魔性の稲光が断続的に聖廟を染め、魔祖の血を灼き飛ばす。地獄の殺し屋。その異名は伊達ではないのだ。

 獣魔が血の色をしたたてがみを逆立てると、キラーパンサーは姿勢を低くし、真紅の尾を振り上げて威嚇する。一瞬の静止の後、二匹の獣は再び風になった。紫紺の風と黄色の風が混ざり合い、血のような、炎のような赤がそれを彩る。地獄の殺し屋は伝説の魔獣を前に、一歩も引かず渡り合っていた。

「さすがはシャレードの相棒、か」

 私は独りごちた。  アラモは、私の個人的な友人……仮にシャレードと呼ぶ……からの預かりものである。シャレードは名うての冒険者で、今まで数々の冒険を潜り抜けてきた。
 その彼が相棒と呼ぶキラーパンサーを私に預けたのは、どうしても一人で行かねばならない仕事があるから、だそうだ。詳しい話は聞いていない。
 彼は私が闘戦記に挑んでいることを知ると、喜んでアラモの参戦を許可してくれた。その戦果は、見ての通り。彼がいる限り、火力不足に悩まされることは無いだろう。

 私は敵から少し距離を取り、蘇生を第一に考えながら、魔力の供給に努める。隙あらばフォースブレイクで攻撃を補助。自ら剣を振るうのは、その後だ。
 圧倒的な魔力を誇る魔祖の血族といえど、その力は無限ではない。天地雷鳴士とキラーパンサーが天から地から、稲光をほとばしらせ、少しずつ体力を奪っていく。
 苛立った獣魔が大技の構えを見せる。風が足を止め、漆黒の妖気がその足元に集まっていく。
 かつて"災厄の王"が得意とし、冒険者達を大いに苦しめた魔蝕の技だ。
 仲間たちが退避する。そして私は……その場で剣に力を込め、宙に舞った。  闇が地を駆ける。暗雲が爆発し、混沌の魔力が私の身体を襲う。
 ……そして、素通りする。
 交差するように剣を振るうと、ギガブレイクの雷光が敵を焼き払う。大技に対するまさかのカウンターに、獣魔が呻きを上げた。
 この時の為に装備を整え、闇の力への抵抗力を高めておいたのだ。100%とはいかないが、98%。これに"打たれ名人の宝珠"と、あらゆるダメージを軽減するフォースの奥義を重ねることで疑似的な完全耐性を得る。
 冥骸魔が漏らす呪詛のコトダマが、虚空より闇の流星を呼ぶ。これもまた闇の力。私は仲間から離れ、一人でこれを受ける。無傷!
 敵が大技を使い始めたことで戦況は好転した。この時を待っていたのだ!
 フォースブレイクを放ち、一気呵成。私も攻撃に参加する……  ……それは、油断だったのだろう。
 剣を天に掲げた瞬間、私は見た。巨大な骸骨が地を踏み鳴らすのを。
 胸に、灼熱の矢が突き刺さった気分だ。
 剣を引き戻す。足に力を込める。だが、遅かった。
 大きく飛び跳ね、地を揺らす冥骸魔の大技、冒険者たちは獄門クラッシュの名で呼んでいる。
 私はそれをまともに喰らった。そして仲間たちも。
 酒場の冒険者達はこの手の攻撃に弱い。それはわかっていたはずだ! 何故油断したのか……!
 辛うじて踏みとどまった一人とカカロンを残し、我々は壊滅状態に陥った。
 祈る気持ちでカカロンを見上げる。
 だが、彼女は無情にも空に消えていった。タイムリミット!
 残る一人も獣の牙にかかり、我々は一瞬で全滅した。
 私が次に見たのは、溜息をつくユリエル少年の顔だった。
いいね! 5 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる