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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2018-10-11 23:03:14.0 テーマ:その他

サーキットの魚(2/3)~なりきり冒険日誌

 ギルザッド地方、入り江の集落付近の浜辺に反重力ビークルがうなりを上げる。寄せては返すさざ波が駆動音をかき消し、日向ぼっこのヒトデたちはただひたすらにぼんやりと、激走するドルボードを眺めていた。
 この集落もかつては多くの冒険者で賑わっていたのだが、今では他に便利な場所ができたこともあり、静かなものだ。
 私はルーラストーンの登録を解除するのが面倒だというだけの理由でここを愛用していた。人が少なく、近くに広い砂浜があることもあって、下手なドルボードの練習には、もってこいの場所である。
 ドルボードレースグランプリ、全景品入手に向けて……目標はブーストを自在に操れるようになること。……かなり低い目標のようだが、私にはこれでもかなりの難関だ。

 友人たちのアドバイスによれば、チャージがたまる前からブースト用スティックを押し込んでおけば最速で発動できるのだそうだ。
 たしかに試してみる上手くいく。なるほど、わかる。
 だが、実戦ではいつも不発。
 これは一体どうしたことか……

 もう一度レースのことを思い出してみる。私がブーストミスを頻発するのは、主にコーナーの後。
 そこで浜辺を曲がりくねりながら試してみることにした。
 左右に大きく曲がり、直線軌道に戻ってからブースト発……ブースト……ブースト!?
 ドルボードは無言。何度かスティックを押し直す。ようやく発動……目の前は海だ!
 反重力が海にくぼみを作る。慌てて飛び降りる。激しい水音。コートが塩水に浸かる。これだ。いつものパターンだ!
 ずぶぬれになった私を尻目に、搭乗者という重りから解き放たれたドルボードは優雅に海上を浮遊していた。メンテナンスの手間が省けるのはいいが! まったく、薄情なものだ。

 ともあれ、これで条件はわかった。カーブの後で何かが起きている。
 さらに試すこと数回……気付いたことがある。どうやら私には、少し方向転換をするたびに、無意識にオートランを切ってしまう癖があるらしいのだ。
 このドルボードはオートランを一度切ると、もう一度スティックを押し直さなければブーストできない仕様になっている。ならばブーストが不発になるのも当然のことだ。
 さらに、カーブの際にレフト・ライトボタンではなく左のスティックを使う癖もある。このせいで真上に倒すべきブースト用のスティックが微妙にズレて斜めに入ってしまうらしい。

 つまり、この癖を直せば上手くいくという理屈だが……
 ……簡単には直らないから、癖というやつは曲者なのだ。
 オートランを出来るだけ切らずに、と思っていても気づけば切れている。左スティックは移動に使わない……と心に決めていても、咄嗟に動くのは左腕。身体というのは心の通りには動いてくれないものらしい。

「ならば答えは一つ」
「どうするのニャ?」

 退屈した猫魔道がごろりと寝返りを打つ。

「決まってるだろう。毎回オートランが切れていることを前提に操縦するのだ!」  ブーストチャージが完了する少し前に、必ずオートランボタンを押し直す。オートラン開始の表示が出ればそれで良し。出なかった場合、改めてもう一度ボタンを押すことでオートランを再開する。
 然る後にブーストスティックを押し込む。これで無意識にオートランを解除していた場合、していなかった場合どちらにも対応可能だ!
 ブーストスティックも毎回改めて押し込むので、カーブの際に押し込む方向がズレていた場合でも修正できる。

「これで8割がた、ブーストには成功するはずだ!」
「それでも2割失敗するんだニャ……」

 なお、一般的なレーサーは100%成功するらしい。……ま、上を見ても仕方がないではないか。
 私が見ているのは景品だけだ。エルフの飲み薬10個はマダンテを切り札とする魔法戦士にとって魅力的な代物である。

「特訓の時間を金策に当てたら買えそうだけどニャ……」
「……それを言うんじゃない」

 バロンも困り顔である。  ともあれ、やれるだけのことはやった。あとは実践あるのみだ。
 ドルボードの無骨な金属板が、さざ波を映して鈍く輝く。
 さて……どうなることやら。
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