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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2019-04-13 02:06:52.0 テーマ:その他

砂漠の戦い(2)~なりきり冒険日誌【注:ver4.3ストーリーにやや触れてます】

 流砂の合間を縫い、時に砂を漂う遺跡の残骸を盾にしつつ、ホバー船は曲線的な軌道を描いて砂海を走る。
 一方、機兵の群れは直線的に流砂を突っ切り、砂塵を巻き上げて船に迫る。
 ウェナ諸島の豊かな海を母なる海と呼ぶなら、流砂渦巻くダラリアの砂海はさしずめ死の海だ。迂闊に足を踏み入れれば砂に呑まれて一巻の終わり。
 だから、急旋回する砂上船を足場にしての戦いは、常に転落を警戒し、船べりにしがみついての不恰好な戦いとなる。
 英雄譚の主人公のように、船の上に仁王立ち、とはいかないのだ。

 そもそも小型砂上船は、元々探索用であって戦闘向きの乗り物ではない。護身用に小型砲台が二門、左右の舷に取り付けられているが、堅固な石造りの機械兵を相手取るには少々頼りない代物だ。
 ウルベア魔神兵が数体、側ににじり寄れば、それだけで船全体が影に覆われる。

「舵きって! 大急ぎ!」

 リルリラが叫ぶ。操舵手が悲鳴とも雄叫びともつかない声と共に船を傾かせる。船体すれすれに、機兵の腕が振り下ろされた。

「うわあっ!!」

 右舷砲門に取りついた学者がたまらず砲弾を撃ち込んだ。
 直撃! 石の破片が砂に散る。手ごたえあり。
 だが、それは同時に迂闊な一撃だった。
 旋回中で不安定になっていた船が、反動でさらに傾く。ぐらり、船底が浮き上がる。

「いかん!!」
「撃って! ひだり舷!」

 咄嗟にリルリラが指示を飛ばした。左舷砲門のドワーフが砲門を開く! 再びの振動! 反動で強引に体勢を立て直す。

「いいぞ!」

 着地! 舞い上がる砂の合間から矢を打ち込む。こちらはいわば無反動砲だ。
 二門の砲台に砲手がとりつき、操舵手が一人。後方を射手の私がおさえる。自然と手の空いたリルリラが指揮を執ることとなった。
 これがなかなかの名船長ぶりである。

「暗黒重力砲、来るよ!」

 砂塵の向こうから、機兵の魔砲が火を噴く。紫紺の閃光が乾いた風を突き抜けた。砂を切り裂き、ホバー船が蛇行する。全弾回避!

「前、見て!」

 砂が膨れ上がる。蛇行した分、後れを取ったか。先回りした機兵が立ちふさがる。慌てて操舵手が舵を切る。またも急旋回!

「そっちにいくと帰っちゃうよ」

 リルリラが冷静に方向を見定める。確かに、このままでは遺跡に逆戻りだ。再度旋回。流砂のように、景色が巡る。
 迷走がかえって牽制の役目を果たしたのか、機兵の囲みがわずかに乱れたようだ。

「一直線!」

 エルフが前方を指さす。このまま逃げ切れる、かに見えた。
 だが、古代の機兵たちは諦めることを知らなかった。……仕事熱心なのだ。
 機械仕掛けの腕に紫色の光が次々と宿る。暗黒重力砲、4連……いや、5連!

「回避ーーー!」

 操舵手は有能だった。真後ろから迫る紫紺の閃光を二つ、三つとかわしてみせた。
 だが四つ目の光線がついに船尾をかすめる。

「チィッ!」

 私は弓を放り出し、盾を構えた。一歩遅れて、衝撃!
 重圧が盾を通して私を打ち据える。
 我ながらよく守ったものだと思う。咄嗟の防御としては上出来だ。
 だが私は魔法戦士。パラディンではない。
 その砲撃をそらすことには成功しても、衝撃に耐えるまではいかなかった。

 体が宙を舞う。船が遠い。砂の海が真下に見える。吹き飛ばされた私の身体が流砂に呑まれるのは時間の問題だった。

「ミラージュ!」

 リルリラが悲鳴を……否、指示の声を上げる。

「盾!」

 盾だと!?
 落下する景色の中、私の目はその言葉に反応した。
 私の腕から離れた盾が、私の身体よりも先に地面に落ちるのが見えた。
 人の侵入を許さぬ流砂の海に浮かぶ、小さな板切れのように……
 
 私は咄嗟にそこに脚を伸ばした。
 そして砂が盾を巻き上げた。盾を足場として、私の身体も浮き上がる。誰かが喝采の声を上げた。
 盾をサーフボードがわりにして、私は砂の波に乗ったのだ。
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