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この技はギガスラッシュ。
光の刃を剣に変え、周囲を薙ぎ払う<<剣の奥義>>である。
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こちらはギガブレイク。
光の刃で周囲の敵を撃ち滅ぼす<<究極の剣技>>である。
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そしてこれがつい最近、公開されたアルテマソード。
敵一体に強烈な一撃を放つ<<剣神の最終奥義>>である。
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「奥義とか究極とか多すぎじゃニャいか?」
「次は至高の剣技かな……」
猫は長い声で鳴いた。剣の道とは果てしないものである。
さて……
ギガスラッシュはかつて剣士の象徴とされ、のちに片手剣の力不足の象徴ともなった。
ギガブレイクは当初から火力不足が指摘されていたが、それでも貴重な広範囲攻撃として活用された。……せざるを得なかったともいう。
その後、はやぶさ斬りとその系譜に連なる剣技が台頭し、片手剣の代名詞という地位はそちらに移っていったが……
今回のアルテマソードは、どうなるだろう。
見たところ、溜めた力を一気に叩きつける、バトルマスター好みの剣技にのようである。
我々魔法戦士にとっては使いこなすのがやや難しそうだ。
防衛軍での戦いなら魔法戦士でも力を溜めやすいが……防衛だけならば単体攻撃は出番が少なく、敵将を狙うなら弓の方が上手か?
なかなか悩ましいことになりそうだ。
とはいえ、それでも特別弱いわけではない。何も考えずに使ってもそれなりの戦果は挙げてくれるだろう。
なにより、不死鳥天舞の習得から幾年月、久しぶりに訪れた変化。
机上の空論で終わらせず、様々な実戦で使い勝手を試してみたいと思っている。
<<剣神の最終奥義>>
その名にふさわしい威力を私に引き出せるかどうか。
せいぜい精進するとしよう。