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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2022-12-05 01:12:22.0 テーマ:その他

魔法戦士と渦中の王たち(3)【注:ver6.1までのストーリー記述有】

 嵐の海を、船がゆく。その船体は逆巻く荒波に隠れてしまいそうなほど小さい。荒天。雷鳴が響く。王子は厳正な口調で前進を命じた。船乗りが即座に応じる。迷うことなく、ただまっすぐに。
 はたから見れば狂気としか思えない光景だろう。だがこの船はオーディス王子が特注で作らせた魔法船である。帆柱を中心に風雨を遮る光の膜が形成され、船体を包み込む。

「この程度の嵐なんて、そよ風みたいなもんさ」

 とは船長を務めるデーラの言だった。彼もまた王子が見つけてきた人材で、船に"輝けるオーディス号"なる名を付けるほど王子に惚れこんでいる。

「サイズが大きければ、なお良かったな」

 と、私は冗談めかして肩をすくめた。オーディス号は、事情を知らぬものが見れば釣り船と間違うほどの大きさしかない。
 オーディス王子とセーリア様、デーラをはじめとした船乗りと、私を含めた護衛の魔法戦士が数名。これだけで相当手狭になる。
 勇者の盟友殿と、その仲間たちを乗せればもはや満員だった。そういうわけで今回、リルリラやニャルベルトの出番はない。

「本来、危険海域の調査用だからね。大人数での戦闘を想定したつくりではないんだ」

 オーディス王子が自ら解説する。光の膜に軽く触れ、頷いたのは盟友殿が連れ込んだ仲間たちの一人だった。

「見事な技術だと思います。ヴェリナードはアストルティアきっての海運国家と聞いていましたが、その通りのようですね」

 揺れる船上にあって、奇妙なほど整った美しい銀髪が輝く。盟友殿の「従者」を自称する彼女は、ユーライザと名乗った。凛とした雰囲気の中に少女のようなあどけなさを併せ持つ美女である。
 その浮世離れした雰囲気に、私は覚えがあった。
 アストルティアではない。ナドラガンドでも、魔界でもない。
 神都フォーリオン。純白の翼を背負った彼女の姿を私は脳裏に思い浮かべた。
 英雄には彼らを天へといざなう"導きの天使"が一名、付けられるという。あるいは……。

「そろそろ、例の海域だぜ」

 デーラが表情を引き締めてそう言った。嵐の根源、悪神の根城とされる一帯だ。魔法戦士団がそれぞれの得物を確かめ、ユーライザと英雄殿が頷きあった。

「全員、衝撃に備えろ!」

 王子が号令を出す。次の瞬間、我々の体がフワリと浮き上がった。続いて船体を巨大な泡が包む。大波がその泡をさらに包み込み、全てが水の中へと呑まれてゆく。
 浮遊感、それとも落下感……私は息をのんだ。  泡に包まれ、海中へと沈んでいく魔法船の姿は、"幻の大地"にまつわる叙事詩に登場する"泡船"を思わせる。
 ここが悪神の支配する嵐の海でさえなければ、幻想的と言えたのだろうが……
 視界に映るのは無数の泡と荒れ狂う水流。そして禍々しい稲妻と赤黒い霧。
 目の前で繰り広げられる光景は、この世の物とも思えなかった。
 やがて周囲から水が消え、霧もまた頭上へと遠ざかっていく。
 そして気づけば、目の前には陸地が広がり、船はどこかの海岸へと漂着していた。
 コツン、と小さな音がして、船べりが大地と接触する。ユーライザが真っ先に立ち上がり、こう言った。

「ここが悪神の心域……英雄リナーシェの心の世界です」

 王子はしばらく呆然としていたが、やがて気を取り直すと緊張気味に号令をかけた。

「よし……船乗りと護衛を残し、残りの者は上陸せよ!」

 セーリア様が素足を船べりにかけ、魔法戦士団がその周囲を護衛する。
 その頃、ユーライザと盟友殿は飛び降りるように上陸を済ませ、さっそく周囲の探索を開始していたのだった。 
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