目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

ミラージュの冒険日誌

2023-10-08 16:30:53.0 テーマ:その他

堕天の星と砂のドラゴン(7)【※ver6.3までのストーリー記述あり】

 男二人が話し込む間、リルリラはウェイトレスのピコに声をかけていた。

「お土産用の持ち帰りってありますか?」
「あー、すみませ~ん。店内限定なんですよ~」

 ウェイトレスが頭を下げる。禁制品の持ち帰り、人それを密輸と呼ぶ。リルリラはがっくりと肩を落とした。

「フェディーラ様、喜ぶと思ったのになあ。猫ちゃんにも食べてほしいし……あ、エステラさんも好きかも……」

 アマスキーはウーンと腕を組んで唸った。

「禁止令さえなければ持ち帰りも……いや、むしろ全世界に支店を出せたかもしれぬでござるのに……」
「確かにこの腕を持ちながら堂々とアピールできないのは勿体ないな……」

 私が相槌を打つと、オーガはしきりに頷いた。

「せめて時代が違えば! 今が禁止令前なら……!」
「禁止令以前。炭鉱時代のアラモンドか……」

 私は手元の雑誌に再び目をやった。
 在りし日のアラモンド鉱山。さわやかな汗を流し微笑む青年工夫の写真があった。隣に説明書きがある。若き日のプティーノ氏、と。

「そういえばこの彼、今はアラモンドの……そう、代表をやってるとか」  私は言葉を濁しつつ言った。荒くれどもの元締め、スラムの顔役、暗黒街の帝王……そういう物騒な言葉は、あまり使わない方がいい。
 だがアマスキーは軽く首を振った。

「いや、確か最近変わったとか聞きましたぞ」
「ほう……選挙でもあったのかな」

 私は冗談めかして肩をすくめたが、自分の瞳の奥に強い光が宿るのを隠せなかった。意外な情報だった。
 落ちた流星、突然の砂嵐、そして暗黒街の政権交代。これらが全て同時期に起きた、その意味は何だ?

「そうそう、この作品など、新しい代表殿のために考案されたそうでござるよ」

 と、アマスキーはメニューの中央に描かれた新作スイーツを指さして言った。流れ星を模したチョコレートがグラスの中を流れるようなデザインで配置されている。

「あっ、お客さん、それ頼んじゃうーー?」

 ウェイトレスのピコが跳ねるようにテーブルに飛びついた。顔には満面の笑み。

「それ、店長の自信作! そんでアタシのお気に入り! ウェーイ!!」
「流れ星の帝王……スイーツにしては変わった名前だな」

 私は首を傾げて見せた。ピコは嬉しそうにメニューを持ち上げた。

「アタシたちの新しいボスのために、店長がチョー頑張って仕上げた自慢の一品!」
「ほほう、新しいボスは慕われておるようじゃのう」

 リルリラが今更演技を再開したようだ。
 店員はまたも嬉しそうに飛び跳ねる。

「そりゃーもう、前のボスもクールだったけど今のボスは超ハイセンスでメチャカワアゲアゲクールなんだよ!」

 言葉の意味は分からないが凄い人気だ。周囲のプクリポ達もしきりに頷く。

「あのヒトが来てからアラモンド、明るくなったもんな」
「やっぱカッコいいもんな」
「ほんと、帝王サマサマだぜ」

 どうやら相当な人望の持ち主らしい。

「どうせなら治安も良くなると嬉しいのでござるが……」

 スイーツ侍がぼやく。私も頷いた。ここが普通の街なら、情報収集にこんな手間をかけずに済む。
 店員が苦笑した。

「まあこの辺、荒っぽいヒト多いから~」
「そういえば我々もさっき、変なのに絡まれて……」

 と、その時、乱暴にドアを開ける音が響いた。
 続いて数名のドスドスという乱雑な足音。そして

「おぉーい、ケーキ食いてえ!」
「パフェもな! 今日はムシャクシャしてンだ!」

 ドタバタと上がり込んできた若者たちの頭には、炎のようなモヒカンヘアー、あるいは野性的なドレッド。身にまとうのはワイルドなレザージャケット……   リルリラが「あらま」と口元を抑え、私は顔をしかめた。
 ハイウェイマン気取りのストリートキッズ。短い手足に応急手当の後がある。生傷だらけだ。
 店内の客の反応は真っ二つに分かれた。例のお嬢様と紳士は身体を硬直させ、有事に備える。スイーツ侍も同様だ。
 一方、地元民は頭を押さえ、またか、と首を振る。

「アンタたち!」

 とウェイトレスの少女が飛び出した。

「お客さんの前でそういう感じ出さないの!」
「固いこと言うなってピコ……アッ!?」

 モヒカンヘアーが、私に気づいたようだ。

「て、てめぇは……」

 私を指さし、ワナワナと震える。
 私はすました顔で応対した。

「おや、事故にでもあったのかな? ひどい傷だが」
「てめっ! よくもそんなセリフ……!」

 店内に不穏な空気が漂い始めた。
いいね! 9 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる