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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2024-05-26 16:09:21.0 テーマ:その他

天使が大地を歩くなら(14)【なりきり冒険日誌※ver6.5までのストーリー記述あり】

 夜の峡谷に、光と闇が拮抗する。
 カンティスもまた自ら太刀を振るい、戦っていた。
 影の間を光が舞う。跳躍力を生かした立体的な闘法だ。守護騎士とも魔法戦士とも違うその剣技は敵の意表を突き、かく乱する。
 戦務室出身は伊達ではない。いち戦士としてのカンティスは、凡百の兵とは比べ物にならない達人だった。

『気に入らぬな』

 魔神が天使を一瞥した。と、影がカンティスを取り囲み、一斉に押し潰そうと押し寄せた。

「カンティス!」

 私は駆け寄ろうと剣を握り締めた。が、天使は力強い視線を投げ返した。
 そしてカンティスを中心に無数の影が重なろうとしたその刹那、閃光が夜を焼いた。
 一瞬だけ太陽が現れたかのように、光が凝縮し、空を舞った。
 白い羽根が舞い落ちる。真白く染まった空から光弾が次々と放たれ、影を打ち抜いた。
 光が収まる。
 音もなく着地したカンティスの背に既に羽根は無い。
 影の戦士は跡形もなく砕け散っていた。

「ご法度じゃないのか?」

 私は揶揄するようにカンティスに声をかけた。地上で天使としての力を振るうのは、禁忌とされている。

「お前たちは眩しくて何も見えなかった。違うか?」
「……違いない」

 天使の生真面目な、しかしふてぶてしい回答に私はニヤリと笑った。
 夜の闇が無ければ、カンティスの顔にも同じ表情が浮かんでいるのが分かっただろう。地上に来て、良い意味での図太さを身に着けつつあるようだ。
 ……と、不意に天使が空を見上げた。

「どうした」
「いや……」

 彼は首を振った。以前も言っていた。何かの視線を感じると。
 だが今は目の前の敵が先だ。魔神の眷属は、なおも湧き出続けていた。

 *

 僧侶たちの描いた魔法の円環が、力強く輝き始めた。儀式も大詰めだ。
 魔神はその意味を理解したようだ。

『グゥゥゥア!!』

 獣じみた雄叫びが鳴り響くと、凝縮された闇が、ひときわ巨大な異相の戦士を形作る。
 獰猛な牙を持つ野獣の身体を、甲冑にも甲殻にも見える装甲で包み込んだ異形。
 騎士たちは身構えた。恐らくはストレザーテ自身のうつし身だろう。怒りに満ちた光が赤く輝く。

『下等な原住民ども……それ以上の無礼は許さぬ!』  怒声と共に、力任せに腕を振り回す。それだけで、魔法戦士と守護騎士がまとめて吹き飛ばされた。一人や二人ではない、一部隊!
 影の戦士達も勢いづき、主と共に戦線を押し上げる。再び戦場の流れが変わろうとしていた。 
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