かるみんの冒険日誌

 レジリエンスとは、その名の通り逆境から立ち直る回復力です。これが高いと、落ち込んでもまた立ち上がれるってことなので、メンタルが強い人となります。

 で、どうすればレジリエンスを鍛えられるのか？なんてとてもシンプルです。ひたすら反復作業をする。これ以外にあるわけがないですね。経験してないことを出来るようになるわけがないし、何度も繰り返さないと自分に合った適切なアプローチの仕方なんてのもわからないです。

 こういう風にしたらいい！なんて明確な答えがないんですよ。そんな事は当たり前です。家族が死んだ人と、自分が余命宣告をされた人。どちらも等しく苦難に陥っていますが、苦難の種類が違えば、どれくらい精神的にダメージを負ってるのか、そういうのも人それぞれだからです。前提条件が違うことを比較して、同じ答えを出せるわけがないですね。

 共通しているのは、逆境に追いやられている。ただこれだけです。だから、自分で実際に経験する以外に答えなんかないんです。つまり、レジリエンスが高い人とは、何度も逆境から這い上がる経験をしてきた人間だということです。

 これが、ストレス耐性が高い＝メンタルが強いとは思ってはいけない理由その2です。ストレス耐性が高ければ高いほど落ち込むことが少ないので、挫折してからまた立ち直るという経験も減ってしまうからです。レジリエンスを鍛えるという面で見たら、ストレス耐性が高すぎることはデメリットにさえなりうるわけです。

 ストレス耐性が高すぎるせいで、日常生活の範囲では全く落ち込まず挫折知らずの人生。でも、天変地異のような避けようのないことで、突如窮地に立たされた時。どうやって立ち直ればいいのか、その術を知らない。こういうことになってしまう可能性があるわけです。実際にそういう人と会ったこともあります。ホームレス仲間でしたが、最終的に自殺していきました。

 以上を踏まえて私が思うメンタルが強い人間とは、大雑把かつ繊細な人間です。大雑把だから、気にしないで済ませられることが多くメンタルが安定している。それと同時に、繊細な面も持ち合わせていて、度々傷ついたり、落ち込んだりする事もある。そして、その都度立ち直っている。こういう強さと弱さをどちらも同じくらいバランスよく持っている人が、本当にメンタルが強い人だと私は思っています。

 悲しいことや辛いことを、あるがまま辛いことだと受け止める。この自己受容がなければ、それに対して真っ向から向き合うことが出来ません。メンタルが強い人になるには、不安や苦しみで落ち込んだり、傷ついたりする必要があるってことです。

 そして、自分はどういうことで辛いと感じるのか。どうすればそこから立ち直れるのか。これを正確に知ることで、リスクを負える人間になります。リスクが負えるから、困難なことにも立ち向かって行ける粘り強さが得られるし、大きな成功も掴みやすいです。

 これらが意味することは、弱さを恥じる必要性は何もないということです。弱いから、傷ついて落ち込むことが多い。それはそのまま、立ち直れる力に変えられるって意味です。弱さは強さです。そう自分を信じて、弱さを自分自身の強みだと思ってみてください。そこから、メンタルが強い人間への道が拓かれる。私はそう信じて生きています。おわり。