きれいなおねーさんを僕は探して、銀色の光り輝く美しい城の中を探し回った。のが運の尽きだった・・・・
ほとんど、迷路。こんな広い家見たことない。僕んちは安アパートの二間しかない家で育ったのに・・・
美しい銀色の城は、広大な迷路でしかなかった。なんせ学校よりはるかに広い・・・
2時間ほど迷いまくり、へとへとに疲れた僕の後ろで、10歳位のさっきの小姓の男の子がくすくす笑っていた。
「あははははは。青き勇者様って、方向音痴かな?」
「こんな広い家、ここは学校より広い!!どうしたらいいのかわからんわいっ!」
「女王さまに逢いたいんだね?」
「うむ」
「じゃあついてくるといいよ。」
男の子の後についていくと、男の子は階段を延々と下へ降りていく。
地下のさらに地下の王家の墓地らしいとこに出た。
そこではきれいなおねーさん・・・女王がしくしくと泣いていた。
「あれはおにーちゃんの前の夫の青き勇者さまのお墓だよ」
女王は、僕たちに気づいたようだ。
僕がそばに行くと、彼女はだれに言うともなくこういった。
「私は不老不死の魔力を持つ魔女。永遠に年老いず死なない定めを受けています。私は永遠に18歳の姿なのです。でも私の愛する人は私と結ばれれば年老いなくなるけれど不死ではない。やがて、若く見かけは変わらなくても、実際は体は年老いて寿命で死んでしまう・・・・これが私が愛した人の定めです。
この人を愛していましたが、もう忘れます。これからはあなたに真実の愛を捧げます」
女王はお墓の前にひざまずいたまま、僕を見上げてそう言った。