バッジキング。
それは荒ぶる獰猛なまもの達を率い、幾多の激しい戦いを勝ち抜いた者のみが得ることができる、伝説の称号。
その果てしない道の先には、何があるのか―
モンスター同士の戦いよりも、奇抜なちっちゃいおっさんとの果てしないバッジ交換の負のループに幾度となく心が折れそうになりながらも、
まだ見ぬ頂きへの抑えきれない好奇心と、モヒカン族の勇者として負けるわけにはいかないという強い思いに支えられ、
私はついに、その極みへと到達した。
待っていたものは、称号と、そして、その名に恥じないあまりにも雄大かつ荘厳な「立ち振る舞い」であった。
お分かりいただけるだろうか?
このあまりにも雄々しい「漢の中の漢」の姿を。
両腕を胸の前で組む、という前代未聞のポージング。
しかし、その中に感じられるすさまじいまでの「強さ」、そしてその強さの中に垣間見える「やさしさ」は、もはや隠しようがなく、気のせいか後光のようなものまで見えてしまっている。
また、その立ち姿を支えるこの華麗なる出で立ちも、より一層その「艶やかさ」を引き立てている。
無粋を承知でその解説をするならば、ポイントは2つ。
まずは、「からだ下」。
この世界のモンスターの代表格である「スライム」を下半部に据え置くことで、モンスターを完全に掌握した、伝説のまもの使いであることを表現している。
そして、「あたま」。
燃えたぎる赤い情熱を頭部に咲かせることで、雄々しくそびえるモヒカンとあいまって、コロッセオの絶対的覇者であることの高らかな宣言となっている。
この斬新かつ洗練された表現には、イブサンローランもはだしで逃げ出さざるをえないであろう。
ただでさえ勇ましく、同性異性関係なくモテてしまう宿命にあるモヒカン族の身ではあるが、これでまた一つ、「現人神」に近づいてしまったことにはもはや疑いの余地がないだろう。
アストルティアナイトにも当然のことながら出馬要請がきたものの、あまりに圧倒的な差がついてしまうことが歴然としているため、辞退させて頂いた。(対抗馬は盟友ズーボーくらいなものだ)
あゝ、素晴らしきかなバッジキング。