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ウワサのプリンセス

まりん

[まりん]

キャラID
: HC690-962
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 海賊
レベル
: 133

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まりんの冒険日誌

2016-04-06 23:45:25.0 2017-01-24 00:02:26.0テーマ:その他

☆女王ディオーレの青春日記☆第16p


〇月〇日

今日は、パインと一緒にライカの里帰りのお供f^^

グレンで待ち合わせをしているのだけれど・・・・

なにせ、グレンは世界経済の中心。本当の意味で大都会!

尋常じゃない位人が多い。待ち合わせもひと苦労だ。


ガタラで待ち合わせれば良かったかな?

回りを見渡しながら歩いてると、ちょっとした人だかりが・・・

その中にひと際大きい身体のライカがいた。

「今、人と待ち合わせしてるので・・・」

ナンパされとる・・・∑(゚Д゚)

ライカがこっちに気づき、人垣をかき分けてこっちにきた。

「すみません。なんだか知らない人達に囲まれてしまって><」

「それじゃ、行きましょう!」

パインはパインで、最近ライカに甘える事を覚えて、すぐ抱っこしてもらってるし!!

なんなんだ~!この言いようのない敗北感は。(つД`)ノ

まぁ、それは置いといて・・・


実はライカの話だと、直接ランガーオ村に行くのではなく、村からちょっと離れたダズの岩穴に行くらしい。

ある人から手紙を貰ったとの事。

私たちはドルボでその場所に向かった。


グレンの東入口を出てしばらく行くと、雄大な獅子の形をした門が見えてきた。

これが有名な獅子門か・・・

「すごいね~!おねぇちゃん!」

パインの言う通り物凄い迫力だ!

オーガという種族を象徴するかのようだ。

「この門の先にダズの岩穴があります。そのちょっと先にランガーオ村があるんですよ。」

そう言うライカの後をついて行き、少し不気味な洞窟に入り、一番奥の扉の前に着いた。



ライカが扉を開けると、こちらに背を向け、小洒落た頭の男が、真新しいお墓にずっと祈りを捧げていた。


「クリフ、あなたが建ててくれたの?兄様のお墓。」

「覚悟はすでに出来ている、やってくれ・・・」

「それよりも、あなたの口から直接話しを聞きたいわ」


ライカにクリフと呼ばれる男は、涙を浮かべながら事の顛末を話した。

自分の兄貴分でもある、村王のライカの兄を決闘で死に至らせ、その敗北で家族を襲った不幸。父の仇。クリフへの復讐を誓って行方知れずとなった幼き息子。

時折、ライカが私達にもわかるよう、ランガーオ村の伝統としきたりを教えてくれた。


「この者達は?」

「私の大切な仲間よ」

「見届け人という訳だな・・・さぁ、私を殺してくれ・・・」


「・・・・・・・・」


ライカが少し黙って、一呼吸置いた瞬間。怒りの形相で男の顔面を殴りつけた。


「兄様はこんな、腑抜けた男に負けたの?!」

「立ちなさい!」

「兄様に代わって、私が目を覚ましてあげるわ!!」

最初は、ライカの攻撃を受ける一方だったクリフも、少しずつ反撃しはじめ、いつしか激しい一騎打ちの戦いとなっていった。

打ち合いの末、最後にクリフの渾身の一撃が入った!

膝をつき崩れるライカ。


「こ、この一撃で兄様を・・・」

「さすが、最強を誇る村王ね・・・」


「ラッキーパンチなどと言うけれど、ラッキーなパンチなんて存在しないのよ!」

「今、打った拳は紛れもなく、鍛錬に鍛錬を重ねた、あなたの力そのものよ!」

「自分で自分の実力を否定してるけど、あなたに負けた兄様の死を、これ以上侮辱しないで!」

「あなたは、最強の誇り高きランガーオの村王。」

「村王として、これからあなたにしか出来ない事を、して見せてよ!!」

「私は、あなたの死を見届けさせる為に、仲間を連れて来たんじゃない!」

「あなたの村王としての決意を、見届けて貰う為に呼んだのよ。」

「クリフ・・・もう二度と村の人々、そして子供達に、兄様の家族と同じ思いはさせないで・・」

「兄様の息子ガガイは私に任せて。たった1人血の繋がった甥っ子だもの。」

「もし馬鹿な事する様だったら、私が・・・」

ライカは拳を握りしめ泣いていた・・・


「わかった!もうわかった!」


「相変わらずだなぁ、ライカは・・・結婚して少しは女らしくなったと聞いていたが・・」

「な、何よ〜」

今までずっと張り詰めていた空気が少し変わった。


そして、クリフが大きく息を吸い込み、吼えた!



「元村王ガガベスの墓標の前で、ガガベスの妹ライカと、その仲間達の前で宣言する!」

「我は最強の誇り高きランガーオ村王クリフゲーン!」

「勝者には最高の栄誉と更なる強者を、敗者には最高の賛辞と敬意の念を!」

「何代先も、この教えを他変える事は罷りならん!」



これで良いですか?ガガベス様・・・



まさに獅子が吼えるが如き宣誓。


そして、ライカとクリフ・・・

向かい合う二人の姿が、あの獅子門で向かい合う、獅子の様に見えた。



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