ミラージュの冒険日誌

ベストラルホールの魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ベストラル家のパーティ会場。 　その片隅で、ベルント老は壁に架けられた絵を指さしていた。 「これは魔界前衛芸術を代表する絵画の一つでな……」...

ベストラルホールの魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　煌びやかなシャンデリアが赤絨毯を照らす。純白のテーブルクロスに並んだ豪勢な料理は美味そうな匂いを漂わせているが、その大半は手つかずだ。 　高級...

亡き王に手向ける花(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ゼクレス魔導国の入り口には、煌びやかな像がそびえ立っている。 　ゼクレスを訪れた旅人は、真っ先にこの像を目にし、そしてこの国を理解する。 　私...

亡き王に手向ける花(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　魔導国家ゼクレス。この国での私の商売は、ようやく第一歩を踏み出しつつあった。 　先日の入れ替わり事件の礼として、バルナバス氏が紹介状を書いて...

ハングリーな魔物達と魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ゼクレス到着から一巡りほどの時が流れ…… 　我々は他のあらゆる余所者たちと同じように、見えざる視線に追いやられ、郊外へと活動の場を移していた。...

ハングリーな魔物達と魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

「ニャーーッ！ 偉大なるキャット・マンマー様に仕える吾輩に向かって……」 「えぇい寄るな、下層民め！」 　猫が毛を逆立て、貴族が青筋を立てる...

闇商人グルジャと魔法戦士～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　ゼクレスは霧に包まれた王国だ。 　ベルヴァイン大森林の樹々は来訪者を倦み遠ざけるように鬱蒼と茂り、王国を包み隠す。街道は森と霧で薄青に染まり...

新たな時代と魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌

「ま、美味しいものでも食べて気楽にやりましょ」 　ジルガモットは氷菓子を頬張った。 　新人パティシエ、パシティ氏による新作料理だ。私も一つ、同...

新たな時代と魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌

「なるほど……ツヤめきペイントとは、こういうものか！」 　新しい装備に袖を通す。テカテカと輝いていたゴシックコートの裾から光沢が消え、コマンダ...

麒麟児が来る！～なりきり冒険日誌

　高みから見下ろす冷酷な双眸が、私の姿を睨み据える。 　巨体、巨翼、そして龍のように長い首。闇のキリンジとはよく名付けたものだ。 　その巨体が二...

万魔の塔の魔法戦士～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

「ギガ……」 　手にした剣が光を纏う。牙をむく稲光が、薄暗い魔塔にうごめく影をあぶりだした。 「……ブレイク！」 　眼下に群がる敵影をめ...

王と宴と魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　王の姿は民衆の垣根の向こうに消えた。宴は流れゆき、立ち止まっていた私は自然と輪から外れる。 　遠ざかっていく王と、それを取り巻く熱気を外から...

王と宴と魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　大衆酒場に乾杯の声が上がり、ファラザードワインが荒々しく波打つ。続いてフォークと皿の多重奏。喧騒に混ざって多様なスパイスと芳ばしいギィの香りが...

裏通りの魔法戦士(2)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

「兄ちゃん、ちょっとツラぁ貸してもらおうか」 　くたびれた装束に磨き抜かれた肉体。典型的な無頼漢が典型的な脅し文句と共に我々を取り囲んだ。 ...

裏通りの魔法戦士(1)～なりきり冒険日誌【注：ver5.0に関する記述有り】

　魔界の空には不可思議な光球が浮かんでいる。昼にあっては太陽、夜にあっては月となり、この世界を妖しく照らすのだ。その源は魔界の極北、デモンマウン...