ミラージュの冒険日誌

遠望～なりきり冒険日誌

　グレイトドラゴンの視線を掻い潜り、翠嵐の聖塔へとたどり着いた我々を待っていたのは、冷たい言葉だった。 　"用なき者は去れ。選ばれしもの以外は...

金竜～なりきり冒険日誌

　切り立った岩山を覆う霧のような白雲を風が払い、現れた影が雷光に瞬く。竜の大陸ナドラガンドは嵐の領界、旋風渦巻く迅雷の荒野に、黄金の色に染まった...

遠雷～なりきり冒険日誌

○月×日。遠雷、いまだやまず。 　ミカヅチマルの荒々しい嘶きが雷鳴と重なった。 　その後を、蹄の音と風の鳴く声が追いかけるように流れていく。 ...

密会(3)～なりきり冒険日誌【注：ストーリーに関する記述有り】

「そろそろ時間なのだが」 　と、私の雇い主が声をかけた。 　振りかえれば密会はつつがなく終了し、今度は逢引きの主を脱出させねばならない段階だ。...

密会(2)～なりきり冒険日誌【注：ストーリーに関する記述有り】

　一旦、倉庫に積み荷を降ろした後、夜を待って作戦は決行された。 　雑務を装って倉庫と部屋を行き来し、荷物の中に紛れた密会者を入場させる。 　夜な...

密会(1)～なりきり冒険日誌【注：ストーリーに関する記述有り】

　赤く渦巻く空に頬を染めて、その神官は情熱的な吐息を吐き出した。切れ長の美しい瞳の輪郭が微かに綻ぶ。 「嗚呼……夢の中でなら、あなたにお会いで...

お宝に魅せられて(2)～なりきり冒険日誌【サブストーリーのネタバレ注意】

　何の未練か、この世に留まり続けた海賊たち。頭蓋骨の正面に暗くぽっかりと開いた双眸は、その内側に奇妙な熱を秘めたまま多くを語ろうとしなかった。...

お宝に魅せられて(1)～なりきり冒険日誌【サブストーリーのネタバレ注意】

　マストの残骸が十字架のように並ぶ。その周囲には砕け朽ちた木片とさび付いた錨。深い青に染まった船の墓場を一尾のエイが通り過ぎていった。 　かつて...

氷の上のぬくもり(2)～なりきり冒険日誌【サブストーリーのネタバレ注意】

　さて……ここからようやく冒頭につながる。 　私は頭を悩ませていた。 　別にナドラガ教団との関係についてでも、リルチェラのことでもない。 　い...

氷の上のぬくもり(1)～なりきり冒険日誌【サブストーリーのネタバレ注意】

「往くべきか往かざるべきか」 「それが問題だわ」 　蛍光色のオーロラが見下ろす氷原の集落にて、私は頭を悩ませていた。　ナドラガ教団の動向を探...

辺獄の人々(3)～闇照らす花ほころびて【なりきり冒険日誌・サブストーリーネタバレ注意】

「ダメじゃないか！」 　私がその家を訪ねると、いきなりの怒声が耳ヒレを打った。 　一瞬、身をすくめたが、怒りの矛先はもちろん、私ではない。それ...

辺獄の人々(2)【なりきり冒険日誌・サブストーリーネタバレ注意】

「ところで」 　と、私は余韻を断ち切るように次の話を始めた。 「エジャルナからの支援物資に不足はありませんか？」 　カイラム村長もすぐに事...

辺獄の人々(1)_もうひとつの楽園【なりきり冒険日誌・サブストーリーネタバレ注意】

　発光苔と宙を舞う胞子の淡い輝きが、地の底を神秘的な青に染め上げる。カーラモーラは巨大な地下空洞に作られた村である。 　毒花に囲まれた、太陽を...

クリスタルクロニクル～なりきり冒険日誌

【胸に勇気の火を灯し】 【帽子に自由の風を受け】 【地に咲く花を慈しみ】 【たゆたう水に心を映す】 「……というアピール文をつけてみたわけだ...

怒涛の魔法戦士軍団ｖｓ闇に堕ちた英雄の幻影～なりきり冒険日誌

　オーグリード大陸を南北に分断するランドン山脈の中腹。寒さと雪景色に適応して白く長い毛を生やしたイエティが闊歩し、スノーモンがフワフワと浮かぶ...